肉と骨
わたくしのほどかれてゆく肉と骨
さえざえと水平線が燃えている
浄土のスカイツリー傾く
あたたかな羽むしり放題
まだ星にいるらしい楽土は
大切に思っているから放つ矢を
くだけることも叶わぬからだ
綿菓子として生まれたならば
月で名をもつ海のようわたしたち
太古の息はうしなわれたの
金色の袈裟よりこぼれゆく来世
啼く流氷はかつてのくじら
宝石の国 - 2017/12/10