夏の終わりのかぶとむしのようひっしとつかまっているいま
みずからを宣言しのぼってゆく大魚のひかりを浴びている
大魚によってのこされた平らかな場に立ちぬかるんだ土のにおいをいっぱいに吸う
だいじょうぶ ここにはひかりの束がある
粒子の帯をつくるひとつまたたき点として在る可能性
そうして泳いでゆくのだね